悔やみ嘆く思い

___13年前の翔太が4歳のとき。


「お母さん、大きくなった!」砂場に作った砂山をお母さんに自慢した。

「あらー大きいわね」

「もっとでかいの作ろうぜ」後ろから聞こえる声に振り向くと、男の子。

「えっ、」
びっくりした。初めて誰かに遊びを誘われたのだから。

「いいだろ?」その子は強引に翔太の隣に座った。

「う、うん!」嬉しくて、嬉しかった感覚を覚えている。そして自分から話しかけてみた。

「何て名前?」

答えてくれるかな…?
そんな不安を胸に返答を待った。

「実花!」
「女の子みたいな名前〜」
間違えるのも無理はない。服は仮面ライダーの絵が入ったTシャツで髪型はかなり短い。


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