悔やみ嘆く思い
「おい、お前ら何し……嶋谷」榎ちゃんの声が聞こえた。俺がパッと上を見ると榎ちゃんは俺のとこに来てしゃがんでくれた。
「待ってたぞ、嶋谷。事故にあったって聞いてたんだがお前のおばあちゃんが面会拒否しててな。みんなお前のこと心配してた」
おばあちゃんは俺の今の状態でみんなに会えば逆に実花のことを聞かれたりするんではないかと心配しておばあちゃんとお兄ちゃんしか病院には面会に来なかった。
「ごめん、榎ちゃん……」
「何で謝るんだよ!お前が生きてたならそれでいい」榎ちゃんはいつもと変わらない顔で話してくれた。
「榎ちゃん、あいつ何で死んだんだろ。何であいつが殺されなきゃならなかったんだろ」俺は再び涙を流した。そんな俺を見て榎ちゃんは背中を擦ってくれた。