彼氏はヤンキー私はヤクザ!?
私が質問した途端、竜也くんの表情がすぐに変わった。
あっ聞いちゃいけなかったかな…。
「実家なんてねーよ」
竜也くんは、少し遠くを見つめて言った。
実家がない…?
「俺さぁ両親、小さい頃に事故で亡くしてんの。まぁあれは、事故って言うのか分からんけどな」
そうだったんだ…。
だから1人暮らしだったんだ…。
「そんな顔すんなよ。1人の方が気楽だって。誰にも何も言われねーし」
笑顔で竜也くんは、そう言うけど目は悲しそうだった。
「…寂しくない?私、お母さんが小さい頃に死んじゃって、すごい生きてて欲しいって思う。もちろん今でも…」
そう…敵のヤクザから私を守るために死んでしまったお母さん…。
今でもあの時のことを覚えてる。