大嫌い、だけど好き。
好きじゃない
私とあいつの関係は
だんだん深まっていった
ある日私は同じクラスの
渡辺 俊也(わたなべ しゅんや)
に呼び出されていた
クラスでは話したこともなくて
ちょっとやんちゃやってそうな人でも悪い人ではなさそう
あの人の周りにはいつも人が
たくさんいてとても空気が軽い
【放課後、教室で待ってて。】
これを見たときはびっくりした
だって話したこともないのに
告白なんて…って勝手に
告白とか思ってるし!
自惚れちゃダメだよ!!って
自分に言ってみた
「ごめん、待った?」
「ぅうん、大丈夫」
「あのさ、俺お前のこと──…」
ガラガラガラ
渡辺君が何か言おうとした時
教室のドアが開いた
「直哉!?何でここに?」
私の言葉を全く聞かず
「こいつ、俺のだから」
って渡辺君に静かに言って
私の腕を掴んで教室からでる
「ねぇ!!直哉!どうしたの?」
私が何て言おうが
話しは全く聞いてくれなくて
直哉は私の手を掴んだまま
どんどん進んで行く
たどり着いたのは屋上──…。