捨て子のミライ

二人な女は、どこにでもいそうな高校生くらいに見えた。
でも二人は仲がいいんだろう。べったりくっついている。


似たような格好をして、区別がつかないというか、特徴がないというか…


でも、私もそうだった。高校の頃なんて、みんなと同じような格好をするのが、当たり前で、逆に違う格好をしている人を、非難した目で見ていた。まるで悪者のように…



この二人の区別は髪の長さくらいだ。長い髪と、肩くらいまでの短い髪。


長い髪の女はテレビを見ている間も、チラチラと私と亮を見る。


亮は最近、いないいないばぁが好きで急に振り向かれたりすると笑う。



彼女が振り向く度に亮が声をあげて笑った


彼女も、それがうれしいのか何度も振り向く。



そんなに悪い子には見えないのに。何でこんな事するんだろう。


おい、夕方のニュース終わったじゃねぇかよ！！


金髪が怒鳴る。


ニュースは夕方だけじゃない。そのうちテロップが流れるさ。そして11時前後のニュースで生中継だ。

メガネが言う。



11時！？ちょっと、そんなに長い時間あたし達は人質なの？何でテレビなの？警察に要求じゃダメなの？