ちょこ恋

でもそんなことを思っていても仕方がないもんね。



そう思い、私は長い間過ごした懐かしい家を一通り見てから、家を出た。



引っ越しの車はもう目的地に向かっているようで、家の前にはお母さんの車しかない。



私はもう一度家を向き、深く礼をして車に乗り込んだ。



「また来れるよ」



と、お兄ちゃんの声。



「また一緒にこの家見に来よう?」



また、一緒に。



またこの家来れるの!?







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