ちょこ恋
…もうダメだ…
そう思って目をつぶったけど…
次に目を開いたとき、やられていたのは…
お兄ちゃんだった。
お兄ちゃんは執事さんに空手のように背負い投げされたのだ。
すると執事さんは
「私は特に怪しい者ではございません。私、今日から萌都乃お嬢様の担当執事を受け持つことになった澤屋 裕と申します。お見知りおきを」
と言い、お兄ちゃんにも私と同じ微笑みを見せる。
するとお兄ちゃんは、力が抜けたように座り込んでしまった。