残酷な優しさでもかまわない


『ちゃんと寝てるんだぞ?俺、仕事だから、早いけど行くな。また明日来る。』


『ん……。』


俺は、彩花の頬にキスをして病室を出た。


階段を降りようとすると、彩花の母親と出くわした。


『如月さん、いつもありがとうございます。』


丁寧に頭を下げられる。

『いえ、約束ですから……。』


『如月さんには、感謝してもしきれません。』




< 4 / 30 >

この作品をシェア

pagetop