君は僕の…僕は君の…














ガタンッ…
















自分が今、何をしているのか

分からない…










ただ、分かるのは









遥が怯えた顔で自分を見ている事だ…












秋は遥を力任せに押し倒し、



両手を抑え、上から遥を睨みつけていた。






「……んで」








「…やだ…」











「…なんで






僕の事が分からないんだよっっ!!」








怒鳴る秋を前に、

遥は怯えて声が出せなくなった。














「なんでなんだよ!!!



ここはっ…





この場所はぁ、

僕達にとって、とっても…とっても…



大切な場所じゃなかったかっ!」










秋の目から涙が溢れる。










「なんで忘れる事が出来るんだよ!




なんで……」














遥の頬に

秋の涙が滴り落ちる。










「……氷山…くん…?」








尋常じゃない秋の様子に戸惑う遥。












< 105 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop