君は僕の…僕は君の…
ガタンッ…
自分が今、何をしているのか
分からない…
ただ、分かるのは
遥が怯えた顔で自分を見ている事だ…
秋は遥を力任せに押し倒し、
両手を抑え、上から遥を睨みつけていた。
「……んで」
「…やだ…」
「…なんで
僕の事が分からないんだよっっ!!」
怒鳴る秋を前に、
遥は怯えて声が出せなくなった。
「なんでなんだよ!!!
ここはっ…
この場所はぁ、
僕達にとって、とっても…とっても…
大切な場所じゃなかったかっ!」
秋の目から涙が溢れる。
「なんで忘れる事が出来るんだよ!
なんで……」
遥の頬に
秋の涙が滴り落ちる。
「……氷山…くん…?」
尋常じゃない秋の様子に戸惑う遥。