君は僕の…僕は君の…
ー遥sideー
十字架の前で
茫然と座りこむ遥。
一体どれくらいの時間がたっただろうか…
…何も考えられない…
何も考えたくない…
何もかも、
もう
疲れた…
しかし、
嫌でも先程の情景を思い出してしまう。
(『遥っ…遥っ…はぁ…はぁ…
んっ…はぁ…遥ぁ…』
『…嫌っ…嫌…
お願い…だから…
やめて…よぉっ』
夢中で自分を求めてくる秋には、
遥の言葉なんて、耳には入らなかった。)
寒気がして、
両手で肩をさする。
まだしっかりと、秋の感触が残っている。
生々しい…男の感触…
ズキンッ…
急に頭にあの鋭い痛みがはしった。
「痛っ…」
なんだか今回のは
すごく激しい…
痛いっっ…何っ?!