君は僕の…僕は君の…
遥は目を強く閉じ、
頭を抱えてうずくまった。
また 誰かの声が…
…聞こえる……
『……最後になぁ…
奉公くらいしろよ………』
…誰っ?!
前とは違う、
中年の、男の声…
なにっ?!
こんなにはっきりと頭に入ってくる…
こんな事は
初めてだった。
激しい頭痛に襲われる時は、
大抵 途切れ途切れの誰かの言葉が聞こえてくるだけなのに…
なんだか すごく
嫌な予感がする…
自分の事だから
良く分かる…
これは、
この記憶は、
呼び起こしては
いけない…
身体が全身で
そういっている…