君は僕の…僕は君の…
恐怖で息が止まりそうになった。
「最後まで聞かずに出て行こうとするなんて…」
秋は遥を後ろから強く抱きしめた。
「悲しいよりもね…僕……
遥にね、」
ドクンッ…
「怒りを感じたんだよね」
ゾクッ…
背筋が凍るのを感じた。
なんて冷たい声…
遥を抱きしめる腕に力が入る。
「痛っ…」
「悪いのは遥なのに…」
「やめ…」
「悪いのは遥なのにさ…
遥は僕を悪者扱いする…」
力の限り抱きしめる秋の腕から遥は逃げる事ができない。
「遥……僕の遥…」
秋は遥に顔をすり寄せた。