君は僕の…僕は君の…


恐怖で息が止まりそうになった。




「最後まで聞かずに出て行こうとするなんて…」






秋は遥を後ろから強く抱きしめた。







「悲しいよりもね…僕……


遥にね、」







ドクンッ…
















「怒りを感じたんだよね」










ゾクッ…







背筋が凍るのを感じた。








なんて冷たい声…








遥を抱きしめる腕に力が入る。








「痛っ…」








「悪いのは遥なのに…」






「やめ…」





「悪いのは遥なのにさ…


遥は僕を悪者扱いする…」








力の限り抱きしめる秋の腕から遥は逃げる事ができない。








「遥……僕の遥…」






秋は遥に顔をすり寄せた。
< 45 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop