君は僕の…僕は君の…
-そんなある日-
僕は久しぶりに大きな失敗をやらかした。
中年の女の方が大事にしていた花を、
枯らしてしまったのだ。
女は激怒し、
僕を外へ連れ出し、
いつもより長い時間、殴られ、罵られた。
「お前なんかっ
親に捨てられたから、何でも育てるって事ができないんだよ!!」
バシンッバシンッ…
「お前なんかっ…
生まれてくる価値もない!!」
…さすがの僕も、何時間もこんな事を言われ続け、
精神的に参ってしまっていた…
気を失いかけた、
その瞬間、
「しゅ、秋ちゃんは、大事な…大事な、私のトモダチだよ!!!」
声のする方を見ると、
そこには、
小さく震えながらも、一生懸命
僕のために叫んでいる遥の姿があった。
「はるか…」
「…だから、生まれて来なきゃよかったなんて…
そんな事、秋ちゃんに言わないで!!」
大粒の涙を流しながら、遥は必死で女に向かって叫んだ。
…どれだけ恐かっただろう
…どれだけ勇気のいる事だっただろう
…遥……
ごめんよ…