銀髪の王子と黒髪の王女
「魔法をかけて王子を苦しめていたのだから、魔法使いは悪!!」と思って来たのに、今出会っている魔法使いを悪だと思えない自分がいるからです。
そんな王女に、魔法使いはおもむろに言いました。
「もしやあなたはこの国の西側にある、大きな川を挟んだ向こう側の国の方ですか?」
「!?」
なぜ解ったんですか!?と思い、王女は驚いてしまいました。
王女の驚き方に満足したのか、魔法使いは嬉しそうに言いました。
「この国の人は、この森を恐れて近寄りませんから・・・。旅人でさえ避けて通りますからね〜」
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