銀髪の王子と黒髪の王女
本当のこと〜後編〜
王子は思いました。
人の口には戸は立てられないというが、せめて一回くらいその噂話を聞きたかった。
「それで、王子が魔法かけられた後はどうなったんだ?嬢ちゃん」
青年は少女に、噂話の続きを説明するように言いました。
「王子が北の森に住む魔法使いに魔法をかけられたっていう噂がたってからは、この話なくなったんだけど・・・」
「? けど?」
少女は呆れながら言いました。
「でも北にある国の王子が、王女のことを諦めていないの。で、王女の父親つまり王様がお断りしているって話。理由は、王女に相応しくないからですって!」
< 57 / 101 >

この作品をシェア

pagetop