銀髪の王子と黒髪の王女
王子は驚いて、言いました。
「お前は誰だ!?」
その言葉に反応するように、女の子はゆっくりと目を開けました。
「おはようございまーす!」
おもむろに目を擦りながら、女の子は王子に元気よく挨拶をしました。
のほほんとした返事をされて、王子はどうしたら良いのかわかりませんでした。
ただハッとして、思い出したことがありました。
今日は部屋に誰も入ることがないと知っていた王子は、いつも着ているコートを着ていなかったのです。
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