バレンタイン事件簿
そうして残りの授業も消化し、やってきた放課後。
メールで彼女の交際相手でもある榊奏に、生徒会室に来てもらうようにメールをし、
5分後に“分かった”と言う奏からの返事を確認すると、大きく深呼吸をした。
今日は生徒会が休み。人目を気にする事なく渡せる絶好の場である。
「堂々としていれば良い、って里緒さんも言っていましたしね……」
自身のそう言い聞かせ、1歩1歩生徒会室へと歩みを進める。
途中で旭とすれ違い、旭にチョコを渡し忘れていた咲は慌てて彼を呼び止め、渡した。
ある意味では予行演習は完了した。残すは本番のみ。
生徒会室の目の前まで来たは良いものの、そこからの1歩がなかなか踏み込めず。
ただおろおろとしているだけ。ここで引き下がる事も出来たが、そうする事は許される事ではない。
メールで彼女の交際相手でもある榊奏に、生徒会室に来てもらうようにメールをし、
5分後に“分かった”と言う奏からの返事を確認すると、大きく深呼吸をした。
今日は生徒会が休み。人目を気にする事なく渡せる絶好の場である。
「堂々としていれば良い、って里緒さんも言っていましたしね……」
自身のそう言い聞かせ、1歩1歩生徒会室へと歩みを進める。
途中で旭とすれ違い、旭にチョコを渡し忘れていた咲は慌てて彼を呼び止め、渡した。
ある意味では予行演習は完了した。残すは本番のみ。
生徒会室の目の前まで来たは良いものの、そこからの1歩がなかなか踏み込めず。
ただおろおろとしているだけ。ここで引き下がる事も出来たが、そうする事は許される事ではない。