手で言葉を 〈貴方に伝えたいことがある〉
「じゃあ、やっぱり柚ちゃんの担任の社会の先生に?」
「…正解です」
少しムスッとして答える。
私の言葉を聞いた池ちゃんは、「ぷはっ」と吹き出した。
「っんもう!笑わないでよ!!」
「あはっ、ごめんごめん。でも…あはははははッ」
池ちゃんの笑いは止まらない。
「ちょっとぉ!!」
そこまで笑わなくてもよくない!?
「池ちゃん~っ!」
「あ、ご、ごめん…」
一応謝ってるけど、涙目になってますよ。
そんなに面白いか?
呼び出しくらってるの…。
こっちは、全然面白くもなんともないんだけど…。
「でも、いいじゃない。萩原先生ってイケメンだし」
「……はあ??」
数秒間考えてしまった。