letters
生まれて来なかったら良かったのに
『死ね』
『死ね』
寝起きの私の目に入ったのは、この二文字だった。
早朝5時の、今日最初のメールだった。
送り主は、1年前くらいまで付き合っていた元恋人。
彼とは別れてからほぼ、連絡をとったことは無かった。
寝起きの頭には何もかもが把握できなかった。
私はそのままもう一度寝た。
7時半。
残念ながら夢ではなかったようだ。
携帯電話の画面の中には『死ね』の二文字。
とりあえず、何故なのか聞いてみよう。
『何が死ねなんですか?』
もしかしたら寝ぼけているのか、酔っぱらっていたのかもしれない。
そんな淡い期待は、いとも簡単に打ち砕かれた。
『存在が不愉快なんだよ。お前なんか生まれてこなければよかったのに。』