怪奇愛好家。

目的の教会は
電車で2駅の所にあるらしい。

因みに啓吾さんが住んでいる方とは
逆に2駅だそうだ。



「手、つなぐ?」

改札を出たところで、彼女は言った。

え?

戸惑っていると、こう続けた。

「あのね、私たちの間で、
 手を繋いだり触れ合うと、能力なんかが
 移るんじゃないかって話があるのよ」

「え?」

「現に、お姉さまも私と出会ってから
 心霊写真が撮れやすくなったって
 言っていたし、藤原君はそうでもないの」

2人の違いは……

「お姉さまには会うたびに手をつないだり
 していたからじゃないかなって思うの」

そんな訳なのか。

「それで私の体質も
 少しマシにならないかなって思ってね」

「治したいの?」

「少しはね。だって、
 証明写真撮る時とか困るでしょ?」

確かに。
98%は困るだろう。


「今の所、減った感じはしないけど
 やってみないとわからないでしょ?」

だからつなぐ?と、もう1度聞かれた。

「つながせてください」

そう言って手を伸ばした。


「初めてあった時、皆と握手したでしょ?」

「うん」

「それも似たような物なの」

……他の3人も、
何かあったりするんだろうか。



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