怪奇愛好家。

「うん、丁度7人いるね」

今教室に居るのは、
私を含めて8人。

「じゃあカーテン閉めるねー」

その中の1人が言って、
窓際に居た3人がカーテンを閉め始めた。

「よっし、じゃ、電気消しまーす!」

入り口近くに居た子が、
宣言して、スイッチに手を伸ばす。


「何?百物語でも始めるの?」

「お、そういうの知ってるんだ。
 あのね、うちのはちょっと変わってて、
 暗くした教室で、1人1つずつ
 七不思議を言っていくの。そして……」

溜めを作って、彼女は言った。

「7つ目を言った時、何かが起こる!」

「何が起こるかは、
 その時によって変わるらしいの」

続けて、他の子が言った。

「窓に手形がついてたり」

「ドアの外に人体模型があったり」

「ポルターガイストが起こったり」

なんだか、みんな楽しそう。

「人が増えてたり、逆に減ってたり!」

「ついには全員入れ替わってたり!」

「むしろ世界が変わってたり!」

なんだかお姉さまが好きそうな話になってる。
あとで報告しようっと!


「私入れると8人だけど、いいの?」

「語り部が7人なら、何人でもOKさ!」

始めよー!と、言葉と共に
椅子に座る音がして、1人目が語り始めた。
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