怪奇愛好家。

「しょうがないよね。
 それはもうふわふわの毛並みで
 ちょっと短い手足を必死に伸ばして
 ピアノを弾いてるんだから!」

何故だか見てきたように
猫の可愛さを語っている。


「そしてその声に気付いて、
 猫はゆっくりこっちを見たの。

 その顔は、とても可愛い猫だった。
 ちょっと潰れ気味の顔に、
 クリクリした目。
 それはもう、可愛かった。
 たまらなかった!

 そんな可愛い顔で、猫は言ったの
 『見たな』って、低い男の声で。

 まあ、そのアンバランスさも、
 彼女にはたまらなかった。

 だから、猫が飛び上がって、
 上の方についてる窓あるでしょ?
 あそこから出てきても、動かなかった。
 何故なら萌え滾っていたから。
 くさかんむりの方よ?萌えてたの。


 ……そして、次の日」


‘萌え’を強調して、
いきなり次の日に飛ぶの?
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