怪奇愛好家。

 次に日が昇っても、
 また沈んでも、彼は読み続けました。
 彼がその本を手に取った日。
 それは、1学期最後の日でした。

 夏休み明けに、図書室に入った先生が
 ようやく彼に気付いたけれど、
 もう時は既に遅し。遅すぎました。
 もちろん彼は、死んでいたのです。

 だけど、まだ本は読み終わらない。
 彼は今もまだ、
 図書室でその本を読んでいるのです。

 だから、図書室が特に静まり返った
 そんな時、奥の本棚の影から、
 紙を捲る音が聞こえてくるそうです。

 おしまい!」


これで、3つ目ね。
学校の怪談らしい話でした。

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