怪奇愛好家。

 だけど、機械は止まりません。
 ‘たすけて’‘たすけて’
 印刷される文字はひらがなになり、
 段々と、その形が崩れていきます。

 『やだ、止まってよ!』
 変化に、より恐怖を抱いた彼女は
 そう叫びながら電源を切ろうとします。

 でも、やっぱり止まらない。
 そして彼女は、ある事に気がつきます。
 コンセントを抜けばいいのよ。と。

 思いついた彼女は、しゃがんで、
 コンセントへと、手を伸ばしました。

 そして、コンセントを抜きました。
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