怪奇愛好家。
ページを捲っていくと、
大体僕を中心に、
姉さんと両親、シロの姿もある。
……よかった。
「ちょっと期待してたんだけどなー」
そう言ったのは留衣さんだ。
変な期待はしないで欲しい。
「東海林君、携帯見せて?」
この間の教会の写真を表示して渡すと、
早速、シロの写真と見比べている。
結果、
写真の目はシロ。
もしくは別の、
犬か何かの目だという事になった。
なんだか適当だ。
「……でも何で前に撮った時、
菜月ちゃんを見つめてたんだろう?」
教会で撮った写真は、
菜月ちゃんよりも
むしろ僕を見ている感じだ。
「見極めてたのかね、菜月ちゃんを。
要君が付き合ってもいい相手かどうか」
「犬相手にも不審だったんですかね?」
「まあ、怪しいのは否めないよね。
カルト教団とか美人局とか疑われてもさ」
あ、みんな怪しいのは自覚済みなのか。