怪奇愛好家。
「……おはようございます」
啓吾さんが、家の前で待ち構えていた。
……何故。
「菜月が待ちきれなくてね、
迎えに来ちゃった」
「来ちゃった!」
後部座席の窓から、
片手を顔の前にあげて、
ごめんね!という仕草をする菜月ちゃん。
……可愛いから許す!
「可愛いは正義だよね」
啓吾さんがそんな事を言う。
「……何の事ですか」
もうさ、分かりきって遊んでるよね、
この人と留衣さんは。
どうでもいいけど。