怪奇愛好家。
公園を出る少年達を追うように、
迷路から影が伸びてきた。
だけれど誰もそれに気付かずに、
最後の一人が公園を出た。
それに追いつけなかった影は、
またゆっくりと迷路へ戻っていく。
鬼役の子は、家に帰ることもなく、
いまだに見つかりもしない。
そんな話が、あるそうだ。
「で?どこが血の公園?」
あんまり怖くない。
っていうか‘血’の要素がない。
「もう1つね、あるんだよ」
さっきの話は菜月ちゃんが、
今度は啓吾さんが話し出す。