怪奇愛好家。

……思ったよりも、迷路は広かった。

結構歩いた気がするのだけれど、
一向に外に出られない。


いっそ壁を登ってみようかと、
思い立った時、
先の道から、足音が聞こえてきた。

ゴールが近いか、
どっちかの2人が近くにいるんだろうか。


「誰か居ますか?」

声をかけてみた。



すると、右側の壁を誰かが叩く音がする。

「こっち?」

僕も叩き返すと、


「みーつけた!」


子供の声が、聞こえた。


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