怪奇愛好家。
「え?」
僕達がこの公園に来た時、
誰も居なかったはずだ。
迷路に入ってからも、
子供の声は、聞いた覚えが無い。
そんなに防音性が高いとは思えないのに。
嫌な予感がしたので、
引き返すか、先に進むか悩んだ。
本当に、ただ遊んでいる子供だとしても、
僕と遊んでいる訳ではないから、
ここから居なくなっても、大丈夫だ。
……戻っても、出られないんだよな。
幸いな事に、先には分かれ道がある。
ここを逆に進んで、
駄目だったら戻ればいいだろう。
よし、左へ進もう。