怪奇愛好家。


少し歩くと、子供の声はもちろん、
足音も聞こえない。

そして、行き止まりにも着かない。
このまま進んでも出られるかな。



安心していると、
また、足音が聞こえてくる。

そして、壁を叩く音が、隣からする。

安心させておいて、
それからまた襲うってのは
よくあるホラーのパターンだ。

昔、姉さんが言っていた。



まずい、今度は分かれ道が無い。


……しょうがない、
壁を登ろう。


「よっ……と」

子供向けだから、少しジャンプすれば、
簡単に上を掴んで、
そのまま乗り越える事ができた。


あれ、これを続ければすぐ出れるんじゃ?

もう少し歩いて、駄目だったらそうしよう。

追いかけてきそうなのもいるし。
……来ないでね?


< 237 / 285 >

この作品をシェア

pagetop