怪奇愛好家。
少し歩くと、子供の声はもちろん、
足音も聞こえない。
そして、行き止まりにも着かない。
このまま進んでも出られるかな。
安心していると、
また、足音が聞こえてくる。
そして、壁を叩く音が、隣からする。
安心させておいて、
それからまた襲うってのは
よくあるホラーのパターンだ。
昔、姉さんが言っていた。
まずい、今度は分かれ道が無い。
……しょうがない、
壁を登ろう。
「よっ……と」
子供向けだから、少しジャンプすれば、
簡単に上を掴んで、
そのまま乗り越える事ができた。
あれ、これを続ければすぐ出れるんじゃ?
もう少し歩いて、駄目だったらそうしよう。
追いかけてきそうなのもいるし。
……来ないでね?