怪奇愛好家。

次の曲がり角を抜けると、

子供が居た。

泣いている。


「……どうしたの?」


流石に、放置して通り抜けるのは
どうかと思ったので、声をかけた。

怖い雰囲気も無いし。


「あのね、出られないの」

「そっかー、僕もなんだ」

どうやら、ただの迷子らしい。

高校生である僕でも大変なんだ。
こんなに小さい子なら、しょうがない。


「一緒に行く?」

「うん!」


もしかすると、さっきの子と2人で、
長い時間鬼ごっこでもしてたんだろうか。

それだったら、ちょっと申し訳ないかも。

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