怪奇愛好家。

「友だちと遊んでたの?」

「ううん、違うよ」

「……そうなんだ」


じゃあ、さっきのは
逃げてよかったのかな?


考えながら歩いていると、
うっかりとこの子を置いていきそうになる


「手、繋ぐ?」

「汚いから、駄目だよ」

苦笑いで、少女は言った。

ヒラヒラと振られるそれは、
確かに汚れていた。

泥?

あの手形は、この子のものなんだろうか?

< 239 / 285 >

この作品をシェア

pagetop