怪奇愛好家。


「私はね、お母さんが、
 子供の頃ここに住んでて、
 丁度引越しもあったしもう中学生だから
 どうせなら1人暮らししたいなって
 お願いしてこの街に住む事になったの。
 だから、両親とは別に住んでるわ」


「……どうして、
 ご両親は一緒じゃないの?」


「そんなの、当たり前じゃない。
 だってこの街、子供専用でしょ?」


意味が、解らない。


「そういうものなんだから、
 しょうがないけどね。
 でも街ごとに違うから、結構不便よね。
 あ、お姉さまのいた世界だと、
 そんな事もないのかな?便利そう。

 だから、毎日通うなんて、
 面倒だから普通はしないわよ?
 あなた、大事にされてるのね。

 大人になったら他に引っ越して、
 逆に子供が引っ越して来て、
 好きな所で一人暮らしをしたり。

 大体そうでしょう?
 ……違うの?」


彼女は、不思議そうに首をかしげた。
可愛い。

けれど、

やっぱりおかしい。

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