怪奇愛好家。


感動の再会をしている横を、
僕と同い年程の少女が、駆け抜けていく。

手を振る彼女は、どこか見覚えがある。


……留衣さんか。

よかった。きっと、
向こうに行った時に、戻ったんだ。


シロはいつのまにかいなくなっていて、
トンネルの前には姉さんと僕の2人きりだ


「じゃあ、帰ろうか!」

「うん」


警備員さんが立っているのを確認して、
トンネルの向こう側の、
僕達の住む街へと帰る。


帰って、来れたんだ。




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