怪奇愛好家。


僕が指差すのは、少し離れたところにある、
ライトアップされた複合施設。

ゲームセンターとかレストランとか
漫画喫茶、ショッピングセンターその他モロモロが集まっている。
夜遊びの他、終電を逃した人にも重宝されている。


「駐車場が狭いから、ここを開放してるんだ」

「……昼間は存在感薄いのに、
 夜になるとすごい目立ってる……」

彼女は呟いた。
僕もそう思う。


「じゃあここでいいのね」

そう言って彼女は携帯を取り出した。


「もしもし?そのまま入ってきて。
 空き地に止めれるんだって」

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