怪奇愛好家。

「っつーかアンタさっき呼び捨てしたな」

「あ、まあ年上だし、いいじゃん」

「高1だろ?誕生日はもう来た?」

そういやすっかり敬語とか
ですます口調忘れてるようだけど。

「いや、まだだけど」

「じゃあ同い年だな。
 俺も呼び捨てしてやるよ」

……まあ、どうでもいいや。
好きにするがいい。



「誕生日早いんだ?」

「ああ、4月2日だ」

「えー」




「要君はいつなの?」

啓吾さんが尋ねてきた。

「3月……30日です」

ちょっとしか亮太郎より年上でいられないのか。

僕の答えを聞いて、
何だか亮太郎は得意気な表情。

誕生日ぐらいで威張ろうとするなよ?



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