怪奇愛好家。
「で?どう変なんだよ?」
「それがさ、そいつの中のいい奴が、
こないだ事故にあって亡くなったんだ」
そいつもクラスメイトなんだけどさ、と続ける。
ちょっと素になっている。
「最初はそれこそソイツも死にそうなぐらい
すごい落ち込んでたんだけど、
最近そうでもないんですよ」
またですます調に戻ったか。
「いいんじゃないのか?
立ち直ってきたんだろ」
「そうならいいんだけど、なんか……」
「何?」
「嬉しそうですら、あるんだ」