Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜
しばらくすると高野課長は二人分の荷物を持って戻ってきた。
…私のバッグと、課長のも?
私が恐る恐る課長の顔を見上げると、課長は一言だけ口を開いた。
「帰るよ。ついてきて」
「え?…仕事は」
私がそう言うと、課長は私に背を向けて答えた。
「里谷は体調不良。俺は会議も終わったし急ぎの仕事もないから有給消化。………早く来いよ」
そう急かされ、私はなんだか怖くなってとりあえず課長の言うなりになった。
そのまま二人で会社を後にし、私は課長の車に乗せられたのだった。