Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜





静かな資料室に、遠くで鳴る電話の音がかすかに聞こえる。


―――高野課長はそれからしばらく黙ったが、やっと口を開いた。






「………履歴書、見たんだろう?」


そう言われ、私はこわごわ頷く。
その声色は驚くほどになんの感情も含まれていないように聞こえた。



「す、すみませんでした!」


私は意を決して振り返り、バッと頭を下げた。


すると、それを見た課長は私を鼻で笑い話し出す。



「…なにに対して謝っているんだかわからないな。謝られる理由が俺にはない」


その返事に、私は思わず頭を上げて課長の方を見た。





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