Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜
…あぁ、そういうこと。
って、なにをがっかりしてんだ私!!
「そんなの、あの先輩じゃないけど誘ったら飛んでくるような女の人いっぱいいるんじゃないんですか?私じゃなくても……」
私が焦ったようにそう言い返すと、高野課長の表情から笑みが消えた。
そして真剣な面もちで、私のことを見つめている。
「………一筋になれって言ったのは里谷じゃないか。ほかの女とはもう会わねぇよ」
まるで本当の恋人に向かって言っているよう。
―――私はなんだか恥ずかしくなり、課長から視線を逸らして会議室を後にした。