Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜





そしてその日はその後、私はひたすら資料のファイリングを続けていた。




―――ふと気づくと、いつの間にか定時を過ぎたらしく営業部内にはほとんど人が残っていない。
時計の針は19時を回っていた。



「終わりました?」


私が背伸びをしていると、表の顔でそう声をかけてくる高野課長。
…他の人の前では裏の顔は絶対に出さないんだな。



「あ、もう少しで」


「終わるまで待ってますからね」


私が返事をし終わる前に、そう告げる課長。
私はその瞬間、背伸びを止めてにこにことこちらを見ている課長に釘付けになってしまった。





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