Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜
…まぁ、確かに、私だって代わってと言われてもそうするわ。
私はため息をつき、残りのパンを一気にほおばる。
そのときだった。
こちらに向かってくる足音が聞こえた気がして、私が振り返ると向こうから高野課長がやってくる。
「いた!食堂に来なくなったから心配してたんだぞ」
私を見つけた高野課長はそう言いながらブースの中に入ってきた。
すると、静香を見つけて一瞬驚いたような表情になる。
「あっ、武藤さんもいたんですね!…よかった、ひとりぼっちじゃなかったんですね」
そう言ってこっちを見る課長の表情は、本当に心配してくれているみたいだった。