Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜





私も急いで高野課長の背中を追いかける。


―――会社を出てしばらくたったところだった。



「…コレ、捨てておいて」


課長は隣を歩く私にそう言い、なにか差し出してきた。



「!…これ、さっきの手紙じゃないですか」


私がそう言っても顔色一つ変えず、課長はさらに言う。



「だからだ。んなもんいらないからな」


なんだか有無をいわさない感じの話し方に、私はとりあえず手紙を預かり、バッグにしまった。





< 9 / 138 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop