Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜
なんで涙が出たのかなんて自分でもわからない。
でも言えることは一つ。
“ファーストキスは好きな人としたい”
叶ったよ。
「―――ふぅぅぅぅん…。それで詩穂なかなか戻ってこなかったんだ」
その日の夜、私は静香と飲みながら今までのことをすべて話した。
なんとなく後ろめたくて話す気になれなかったのだが、誰かに聞いてもらうことで整理したかったのかもしれない。
「そう。…怒られてたとか思った?」
「まぁね。なんか泣いたっぽかったしさ」