Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜
―――数日後。
あの日以来、課長とはまともに目も合わせていない。
週末は会議が多い高野課長。
私が課長から頼まれたデータ入力をしていたときだった。
「里谷さん、外線2番電話よ。**商事の橘さん」
その名前を聞いた瞬間、私はビクッとした。
…涼平さん?
課長じゃなく私って、一体?
疑問に思いながらも私は電話に出た。
「…お電話代わりました。里谷です」
『あ、詩穂ちゃん。急にごめんね?高野課長が会議中だって言われたから詩穂ちゃん頼んだんだ』