Love syndrome〜溺れるように惹かれていくんだ〜





そしてきっかり10分後。
受付から涼平さんが到着したと内線をもらった私は急いで打ち合わせ室に移動する。


打ち合わせ室のドアを開けると満面の笑みで私を迎える涼平さんがいた。



「詩穂ちゃん!わざわざありがとう」


そう言われ、私はぎこちなくお辞儀をして席に着く。



「涼平さん、書類って…」


「あぁ、これこれ。………渡してあげたいけど、タダじゃ渡したくないなぁ」


書類が入った茶封筒を掲げながら、涼平さんはそう言ってニヤリと笑う。
その笑みは、好意からくるものではない気がした。





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