恋愛遍歴-愛を求めた日々-

”光?茜のペンネームと同じ?”


どんなに考えても分からない事ばかり…。


書斎から出た希は、リビングに来て、医者に電話をし、奈美に電話をした。


「そんなにひどいんだ…、茜…」


「奈美、頼みがあるんだけど、来るときに買い物して来てほしいの。
これから医者が来るし、茜を一人に出来ないから」


「分かった。
適当に買い物していくよ」


奈美との電話が終わり、希は茜の部屋の中を呆然と見つめていた。


どれだけ、茜が苦しんだのかが、この部屋が教えてくれているようだ…。


希は涙を必死にこらえていた。


でも、堪えきれずに涙が溢れた。


「茜…、私には分からないよ…。
ごめんね…、気づいてあげられなくて…」

< 163 / 399 >

この作品をシェア

pagetop