恋愛遍歴-愛を求めた日々-
”光?茜のペンネームと同じ?”
どんなに考えても分からない事ばかり…。
書斎から出た希は、リビングに来て、医者に電話をし、奈美に電話をした。
「そんなにひどいんだ…、茜…」
「奈美、頼みがあるんだけど、来るときに買い物して来てほしいの。
これから医者が来るし、茜を一人に出来ないから」
「分かった。
適当に買い物していくよ」
奈美との電話が終わり、希は茜の部屋の中を呆然と見つめていた。
どれだけ、茜が苦しんだのかが、この部屋が教えてくれているようだ…。
希は涙を必死にこらえていた。
でも、堪えきれずに涙が溢れた。
「茜…、私には分からないよ…。
ごめんね…、気づいてあげられなくて…」