恋愛遍歴-愛を求めた日々-

奈美は寝室を覗きに行った。


起こさない様に、少しだけドアを開けて、茜の顔を見た。


”茜…、一体何があったの…”


心の中で、茜に問い掛けていた。


その頃、希はキッチンで食事を用意していた。


奈美がリビングに戻って来た。


「希…、茜がこうなった理由言わないんだよね」


「書けないとしか言わないんだ。
あんな状態だから、あんまり聞けないし」


「確かに突っ込んでは聞けないよね」


希は料理をテーブルに並べていた。


「何年くらい前にも、書けないって悩んでたことあったよね。
でも、こんな風にならなかった…」


「うん、ならなかったね。
奈美、ご飯たべよう。お腹空いたでしょ。
私達は元気でいないとさ」

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