恋愛遍歴-愛を求めた日々-
でも、拓也に逢ったことが、ここまでなるほどの事なのか…。
考えても分からないだろう…。
これは、茜ですら気づかない、深い所に眠っていた思いなのだから…。
ドアが開き、暗い部屋に光が射した。
「茜、起きてたの」
希だった。
茜は身体をゆっくりと起こした。
『ごめんね、迷惑かけちゃって』
希は部屋のカーテンを開け、窓を開けた。
「何言ってんの。
昨日から、奈美も来てくれてるよ」
希はニッコリと笑って言った。
『奈美も来てくれたんだ…』
「そっ、私達は友達だからさ。
起きられるなら、リビングに行こう」
この明るさに、救われた気がした。
『うん、そうだね』
二人はリビングに行く。