恋愛遍歴-愛を求めた日々-
こんな何気ない気遣いが出来る希を、茜は密かに尊敬していた。
『分かった、お風呂に入って、スッキリして来るわ』
そう言って、電話を切った茜は、希に感謝していた。
『この年になっても、心配してくれる友達がいるって、幸せな事だよね』
そんな事を思いながら、茜はにやけながら、バスルームへと向かった。
バスタブにお湯を張り、缶ビール片手につかる。
『うっまぁーい!ビール旨過ぎ!』
と何ともオヤジ臭い事を言っている茜。
『こんな時間が、何よりも贅沢な時間なんだよね…。
高いお金出して、高級料理食べるよりも絶対に贅沢で幸せな時間…。
やっぱり私は幸せ者だわ…』